かーすけくんにー、こーすけくんにー、ゆきんこちゃん。
かーすけくんが兄貴の事で、
こーすけくんが俺で、
ゆきんこちゃんが妹の事。
田舎に帰るとじぃちゃんがいつも決まったメロディーに乗せてそう歌って迎えてくれた。
小学生になったかなってないかそんな頃、俺に人生初めてのプロゴルファーになりたいと言う夢が出来た。
テレビで見るのも好きでプラスチック製のおもちゃや木材と釘でクラブを作って遊んでいた。
ゴルフのテレビ中継を見ながら、
俺プロゴルファーになりたいなぁ〜
と言ったら
ゴルフ場で勤務経験のあったそのじぃちゃんが
プロゴルファーになれるのは一部の人間で難しいからなれない!やめた方がいい!
素直な少年はその夢を見る事はなくなった。
田舎の近くに山があってその頂上には遺跡がある。
そこまで小学低学年くらいまでそのじぃちゃんが話すその山にまつわる戦国武将のエピソードを聞きながら上まで連れて行ってもらってたけどじぃちゃんの体力的な問題で小学5だったかが最後だった。
その後キックボクサーになって正月田舎に帰った時に数時間かけて登っていたその山を
1時間で帰ってくる!と家を走り飛び出した。
心臓一つじゃ足りない破裂しそうな程しんどかった。
数分オーバーで帰って来たらじぃちゃんはコタツで寝ていた。
携帯電話で頂上で遺跡バックに撮影した自撮り写真を足の不自由だったばぁちゃんに見せたら喜んでくれた。
じぃちゃんも起きてきて写真を見ながらまた戦国時代の話を聞かせてくれた。
トーク好きで人気者なばぁちゃんに比べると人見知りな性格でドライなじぃちゃんだった。
俺に賞金王の夢も見させなかったし笑
そんなじぃちゃんを今日見送って来ました。
ばぁちゃんは正月、じぃちゃんは盆、
忙しい人達です。
向こうでも仲良くケンカしてて下さい。

道場は今日からスタートします。
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